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こんにちは、国立市のようこう歯科です。
今回は少し趣向を変えて、歯科治療の歴史についてお話ししたいと思います。
現代の歯科治療に不安を感じる方も多いかもしれませんが、昔の治療法を知れば、きっと今の治療に感謝できるはずです。
虫歯の痛みは人類の長い歴史の中で、常に大きな悩みの種でした。
現代では精密な治療が可能になりましたが、昔の人々は様々な工夫や努力で虫歯と戦ってきました。その歴史をたどることで、医療の進歩に感謝し、また現代の治療への理解も深まることでしょう。
紀元前5000年頃のパキスタンのメヘルガル遺跡では、原始的な歯科治療の痕跡が発見されています。
(参考:総合科学ジャーナル「ネイチャー」Macmillan Publishers[2006.4])
当時の人々は、小さな火打ち石で作った道具を使って虫歯を削っていたようです。痛みを伴う治療だったことは想像に難くありません。
古代エジプトでは、紀元前3000年頃には既に歯科治療が行われていました。ミイラの研究から、金属のワイヤーを使って歯を固定する技術があったことがわかっています。また、蜂蜜やハーブを使った歯痛の治療法も存在していました。
古代ローマでは、歯の治療は主に抜歯が中心でした。興味深いことに、抜いた歯の代わりに動物の歯や骨、象牙などで作った人工歯を使用していたという記録も残っています。また、ワインに浸したケシの実を痛み止めとして使用していたそうです。
日本の江戸時代には「口中医(こうちゅうい)」と呼ばれる歯科治療の専門家が存在していました。彼らの多くは、街頭で治療を行う「野立て医者」として活動していました。
当時の治療道具は、主に銅や鉄で作られた簡単なものでした。
虫歯を治療する際は、金属製の へぐすり(削り具)を使って虫歯を削り、その後、様々な薬材を詰めていました。薬材には、水銀や砒素などの危険な物質が含まれていることもありました。
痛み止めとしては、大根おろしや生姜、また丁子(ちょうじ/クローブ)油なども使用されていました。特に丁子油は、現代でも歯科材料に使われているユージノールの原料として知られています。
抜歯は「抜歯婆」と呼ばれる女性が担当することも多く、竹製の抜歯器具を使用していました。麻酔がない時代、抜歯は相当な苦痛を伴う治療だったことでしょう。
明治時代に入ると、西洋の歯科医術が本格的に日本に導入されました。1883年には、日本で初めての歯科医師免許制度が制定されています。
この時期には、手回し式の歯科用エンジンや、局所麻酔薬などが導入され、治療の精度と快適性が大きく向上しました。また、レントゲン撮影も可能になり、より正確な診断が行えるようになりました。
しかし、まだまだ現代のような精密な治療は難しく、多くの場合、痛みのある歯は抜歯するのが一般的でした。詰め物の材料も、金属やセメントが主流で、見た目の美しさまでは考慮されていませんでした。
現代の歯科治療は、科学技術の発展により、患者様の負担を最小限に抑えながら、最大限の治療効果を得られるようになっています。
これらの進歩により、昔のような痛みを伴う治療は、ほとんど必要なくなりました。
また、予防歯科の概念も広まり、虫歯になる前に防ぐことも可能になっています。
歯科治療の歴史を振り返ると、私たちの先人が様々な工夫と努力を重ねてきたことがわかります。その積み重ねが、現代の安全で快適な歯科治療につながっているのです。
この歴史が教えてくれるように、健康な歯を守ることは、私たちの幸せな暮らしの基盤なのです。
現代の治療は、痛みも少なく、見た目も自然な仕上がりが期待できます。
当院では、患者様一人一人に合わせた丁寧な説明と治療を心がけていますので、虫歯の治療に不安をお持ちの方も、ぜひ一度ご相談ください。
国立市のようこう歯科へお越しの際は、googleマップもご参考ください。
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