歯磨き粉はどれを選べばいい？成分別のおすすめと注意点

国立市にある歯医者、ようこう歯科です。ドラッグストアには多くの歯磨き粉が並んでおり「どれを選べばいいのか分からない」と思ったことはありませんか？歯磨き粉に配合されている成分にはきちんと役割があり、どんな目的で作られているのかを理解することで、自分に合った歯磨き粉が選びやすくなります。ここでは、歯磨き粉の基本成分と、トラブル別におすすめできる薬用成分について詳しく解説します。

歯磨き粉の主な成分

研磨剤

研磨剤は歯の表面についた汚れを落とすために配合されている成分です。代表的なものに「シリカ」「炭酸カルシウム」などがあります。歯の表面を滑らかに保つことで汚れがつきにくくなるというメリットもありますが、強い力で磨くと歯のエナメル質が削れてしまい、知覚過敏を起こすこともあります。特に電動歯ブラシを使っている方はブラシ自体の振動で磨く力が強くなりやすいため、研磨剤控えめのタイプを選ぶと安心です。着色が気になる場合でも、強すぎない力で磨くことが大切です。

発泡剤

発泡剤は、歯磨き粉を泡立たせて口の中に広げやすくするための成分で、一般的には「ラウリル硫酸ナトリウム」がよく使われています。泡立ちが良いと磨いた時の爽快感が得られますが、人によっては泡が多すぎて磨けているような気分になり、十分な時間磨かなくなるというデメリットもあります。また、刺激となることもあるため、口内炎ができやすい方や粘膜が弱い方には、発泡を抑えた低刺激タイプが向いています。

湿潤材

湿潤材は、歯磨き粉の水分を保ち、乾燥を防ぐ役割を持つ成分です。「ソルビトール」や「グリセリン」などが代表的です。これらの成分があることで、歯磨き粉がチューブの中で固まらず、適度な湿潤性を保ったまま使うことができます。

粘結剤

粘結剤は歯磨き粉にとろみを付ける成分で、「カルボキシメチルセルロース」などが使われています。とろみがあることで歯ブラシにのせやすくなり、ペーストが均一に広がるため、歯のすみずみまで効率よく行き届きます。歯磨き粉の形状を整え、安定した品質で使用できるようにするために欠かせない成分です。

香味剤

香味剤は、ミントやハーブなどの香りや味をつける成分です。歯磨き後の爽快感を出し、口の中の清潔感を高める役割があります。ただし、香りが強すぎると磨けていると錯覚して短時間で終わってしまうこともあるため、強すぎない香味のものを選ぶと良いでしょう。お子さま向けのフルーツ味のものなどは、歯磨きの習慣をつけたい時にも役立ちます。

こんな薬用成分が入っているものも

フッ化物

虫歯予防に最も重要な成分のひとつがフッ化物です。

・歯の再石灰化を促す

・エナメル質を強くする

・虫歯菌の働きを抑える

といった働きがあり、虫歯リスクが高い方には積極的に取り入れたい成分です。市販では最大1500ppmまで配合でき、毎日使い続けることで効果が期待できます。

トラネキサム酸

トラネキサム酸は歯肉炎の初期症状に対して作用し、炎症反応を抑える働きがあります。歯周病対策をしたい方や、ブラッシング時に歯肉から血が出てしまう方には、この成分が配合された歯磨き粉を選ぶと良いでしょう。殺菌成分と組み合わせている製品も多く、歯肉の健康維持に役立ちます。

乳酸アルミニウム

乳酸アルミニウムは、知覚過敏症状をやわらげる薬用成分です。象牙質表面の小さな穴を塞ぎ、歯の神経に刺激が伝わるのを防ぐ働きがあります。

【まとめ】

歯磨き粉には、汚れを落とすための基本成分から、虫歯、歯周病、知覚過敏に対応する薬用成分まで、多くの成分が配合されています。成分の特徴を知ることで、お口の悩みに合った歯磨き粉を選ぶことができ、毎日のセルフケアの質が上がります。自分に何が合っているのか分からないという方は、ようこう歯科にご相談いただければ、お口の状態に合わせた歯磨き粉をご提案いたします。

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